2017年1月2日月曜日

新人作家 『Furukawa Yuko』 art 



先日 
以前から友人の間でひそかに
「いい物作っているよ~彼女」という噂がながれていて
それを耳にして
とっても気になっていた作家さんの個展に伺いました。


「Yuko Furukawa 手芸制作室」
それが彼女のsns上のサイト名

札幌の手芸造形作家の古川祐子さん



小さな部屋に所狭しと飾られた

虫 鳥 葉 ・・・

それは 柔らかな布やシルクの糸やとんぼ玉 ビーズといった
手芸で使われる身近な素材で形作られてはいますが
記号化された虫や植物と違い
本物の形状に忠実で ともすれば
虫が苦手な方が見たら ギョッとしてしまうほどリアル





でもリアルなだけに
その飾られた作品にライトが当たり 
壁に映し出された影がまた本物のようで・・・ハカナイ


そしてつりさげられた糸が人の動きでかすかに揺れると
そのふわりふわりという動きが心地よく










静かなクラシック音楽が似合いそうな
あるいは 雨音が合いそうな・・・

とても雰囲気のある空間となっていました。









飾る作品以外にも
装身具としての作品も並べられ
個々の作品のクオリティーも高く

インスタレーションとしても 作品そのものとしても
珠玉な物を見せていただいた満足感でいっぱいでした。




そして個展を拝見しながら
teto²のあの場所やこの場所に吊り下げたいな。。。と
ぼんやりとイメージが浮かび
後日秋の企画展に参加をお願いしたところ
ではその前にご挨拶がてらいくつか作品を預けますと
おっしゃってくださり
このたび展示させていただくことになりました。


どうですか~?
素敵でしょう?
写真は今 ギャラリー内に飾らせていただいている作品達です。






これらの作品達は
飾るものですが
ブローチやピアスといった
作品もございます。




ちょっと妖艶な装いや
シックな服装のアクセントにもお似合いですよ。






古川祐子さんの作品 
「手芸」という言葉のイメージからは 
すでにその世界観はひろがり 
「自然造形」というべきものになりつつあります。
 
生み出す作品のリアリティーは
彼女が学生時代 植物を研究していたことが大きいようです。
 
甘い模倣に終わらないのは
リアルな知識があるために
普段から自然の生き物に寄せる目が
植物学者や生物学者の眼差しになるからなのでしょうね。
(この記事書いた後 ご本人に内容チェックしていただいたら
写真の赤い蜘蛛が糸が引っ掛かって逆さになっちゃっていると指摘いただきました
そんなことに気がつかないのが素人 
気になっちゃうのはやはりちゃんと知識があるからですよね~ 笑
蜘蛛さんは糸で降りてくるとき頭が下なんです)

 
そしてそれを作品に昇華させる手段として
手芸というジャンルを選んでいるところがまた
彼女の作品に不思議な浮遊感を与えているように思います。
 
これが金工や木工やアクリルなどの別の素材だったら
このはかなさは出せないだろうな・・・と。


また使っている素材には
なるべくリサイクル素材を選ばれています。
自然を愛するという姿勢をそんなところにも感じるのです。 


 
お話していて
フェイスブックのサイト名が
「手芸制作室」というと ちょっと「手芸」のイメージが強すぎるのか
誤解されるんですよね・・・とおっしゃっていましたが

そのギャップ 
 
いいんじゃな~い♫
 
と私は思うのであります。
 
 
 
teto² 店内に 本物の蜘蛛さんのようにぶら下がっております。
 
美しくはかない作品達
ご覧になりにいらしてくださいませ。